ケモノ微熱38℃


「ねぇ」

「んだよ…」



今にも扉を開けて寝に行こうとしていた緋呂を呼び止めると、不機嫌そうな声を出された。



「あたしも住ませて」

「…………は?」

「だーかーら!あたしもここに住ませてくんない?」

「却下。お前は家あんだろ」

「親いないし。放任主義だし」

「それでも却下」



お願いしてんのに、緋呂は聞き入れてくんないみたい。


別にいいじゃん。


こんなに広いんだし。



「あたしソファで寝るし」

「落ちるぞ」

「それ寝相悪いって言ってる!?」


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