終わらない歌を歌おう
 あたしはそっと宗悟の手を握った。

 温かい。

 あの時、宗悟が言ってくれた言葉を思い出す。

『甘えていいんだぞ』

 この言葉にあたしは救われた。

 なんと言うか、肩に掛かってた重荷が全部消えてなくなった感じ。

 何だか温かい気持ちになった。


 ねえ、宗悟

 今だけでいい、

 あなたが眠っている時だけでいいから、

 あなたを独り占めさせて?

 あたしの小さな願い。

 そっと宗悟の頬に手を添えてキスをした。

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