終わらない歌を歌おう
 何だこのかわいい生き物は。

 ほんとこいつはすっげぇかわいい。

 なにもされてないような白い肌。

 パッチリとして澄んだブラウンの瞳。

 ピンク色の小さい唇。

 なんのけがれのない緋色の髪。

 すべてがかわいくて愛しい。

 やべぇ、理性がもたねぇ。

 だいたい呉羽はいつも無防備すぎんだよ。

 俺はこんなに理性と戦ってんのによ、普通に寝やがって。

 俺の中で呉羽をいじめたいと思う気持ちが芽生えてきた。

 呉羽の頬に手をおいて、顔を近づけた。

 これは呉羽が無防備だからいけないんだ。

 いっつも誰にでも笑顔振りまいて。

   むかつく

  俺だけを見てろよ

 俺は呉羽にキスをした。


 こいつが無防備だからしたんじゃない、

 それはただの口実で俺はただただ呉羽が好きなんだ。

 でも、俺が好きと想ってても呉羽はどう想ってんだろう。

 だけどいつかこの想いを呉羽に伝えるから。

< 49 / 77 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop