終わらない歌を歌おう
 結局あたしは練習時間に遅れた。

「おっそい!」

 ごち~ん

「いったぁ~い。ひどいよ銀ちゃん!ちょっと遅れたからってそんなに強くゲンコツしなくても、あたし馬鹿になっちゃうよ」

「おう。おまえは元から馬鹿だから逆に頭良くなったんじゃないのか?」

「むっか~。それはいくらなんでも言いすぎじゃん!?」

 本当痛いんだから。

「こぉ~たぁ~、銀ちゃんがいじめる~」

 ゲンコツされたとこをさすりながら鉱太に助けを求める。

 こういう時は鉱太が一番いいんだ。

「銀時少しは加減してやったらどうだ!」

「そうだそうだ。べぇ~」

 鉱太が助けてくれた事に調子に乗って後につづく。

「てか、呉羽からは反省の色がまったくねぇぞ」

   どさっ

「ぐえぇっ、重いよ歳夜」

 急に歳夜があたしの頭にねんかかる。

「みんなおまえを心配してたんだぞ!まさか、またあんなことになってんじゃないのかって」

「あっ、・・・みんな心配かけてごめんなさい」

 そうだ、あの時だけでも心配させたのにあたし忘れてた。

 だめだな。

「ごめんないさい・・・」

 みんなにまた心配かけちゃった。

 なんかあたしのせいで重い空気にしちゃったな。

「もういいよ。おまえが何もなかったんならそれでいい」

 宗悟がそう言ってあたしの頬を優しく触ってくれた。

 顔を見上げると宗悟が笑ってくれてる。

 



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