終わらない歌を歌おう
「ぐあぁ~。そんないわんでも~。あたし達に夢を~、希望を~」

 どうしよう。

 最近ちゃんと授業うけてないからな。

「じゃ、今日はもう解散」

 銀ちゃんがさらっと言う。

「は~、勉強か~。なっ、鉱太お前のノートぱくらせて」

「だめに決まってるだろ。馬鹿かお前は」

「くそ~、鉱太のケチ」

「銀時には言われたくないな」

 あれ、みんな勉強いやとか言いながらなんか勉強モードに入ってる。

 やだ、勉強さっぱり分かんないしこのままでは引き下がれない。

 あたしは思わず言った。

「もう解散?あ、そうだ。ならうちで一緒に勉強しない?」

 分かんないとこは聞いたほうがいいし。

「いいのか?」

 鉱太が聞いてくる。

「うん。いいよ。・・・だめかな?」

 そんな都合よく来てくれないか。

「俺は別いいぜ。みんなはどうだ」

『賛成!』

「ほんと?やったぁ。じゃあ行こう」

 やった、鉱太達に教えてもらえれば赤点はまぬがれるだろう。



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