終わらない歌を歌おう
 ~宗悟~
 
 ほんとに呉羽の家で勉強することになったな。

 うれしいけどなんか複雑・・・

 別にいいけどさ・・・呉羽と二人きりでしたかったな。

 って気持ちもある。

 でもいいか、呉羽と一緒にいれるんだから。

 帰り道に呉羽から聞いてたようにばあちゃんは優しそうだ。

 呉羽の部屋もなんかあいつらしい部屋だ。

 CDが棚にぎっしりはいってるし。

 でも、ほとんどがRANNZY(らんじゅ)のCDだ。

 あいつすきなんだな。

 辺りを見回すと写真立てが倒れてた。

 拾って見てみるとそこには幼少の呉羽と呉羽の?母であろう人とRANNZYの恭太さんが写っていた。

 え?RANNZYの恭太さん!?

 なんで呉羽と写ってるんだ!? 

 どういうことだ?

「呉羽この写真の人ってま、まさかRANNZYの恭太さん?」

 緊張気味で呉羽の言葉を待つ。

「あっ、それパパとママだよ。いけてるでしょ!」

 呉羽はさらっと答えた。

 ・・・・えぇぇえぇえ~。

 まじかよ!!

 嘘だろ?

 いや、でも呉羽は嘘つかねえし・・・
 
 あっ、思い出した!!
 
 なんか恭太さんには子供がいるってファンの間で噂になってたな。

 呉羽のことだったんだな。

 でも、呉羽は少し切ない顔をしたのをおれは見逃さなかった。

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