【短編】クロスロード
~ェンジェル~アルバム~
第七章 澄香 ~五歳の誕生日~
~ ハッピーバースデートゥユー
ハッピーバースデートゥユー
ハッピーバースデー ディア澄香ちゃ~ん
ハッピーバースデートゥユー ~
「澄香ちゃん!お誕生日おめでとう!」
ケーキに灯された、ロウソクの灯だけの暗がりの園内に先生たちや園の友達の声が響く。
「澄香ちゃん、ふぅ~って消してごらん」
園長先生の声かけに、澄香は、口いっぱいに空気を溜めて、勢い良く吹きかけた。
小さな五本のロウソクの灯が、ほぼ同時くらいに消える。
「上手、上手~」
皆の拍手に嬉しくなる澄香。
先生が部屋の電気を付け、子どもたちは、暗がりからの明るさに眩しそうに瞬きをする。
澄香よりひとつ年上の彩美が、澄香の席へと駆け寄った。
「澄香ちゃん、おめでとう」
そう言って、ピンクのリボンの掛ったプレゼントを差し出す。
澄香は、それを受け取ると、小さな椅子から立ち上がり、頭をいっぱいに下げてお辞儀をした。
「ありがとう」
そして、二人は微笑み合う。
ハッピーバースデートゥユー
ハッピーバースデー ディア澄香ちゃ~ん
ハッピーバースデートゥユー ~
「澄香ちゃん!お誕生日おめでとう!」
ケーキに灯された、ロウソクの灯だけの暗がりの園内に先生たちや園の友達の声が響く。
「澄香ちゃん、ふぅ~って消してごらん」
園長先生の声かけに、澄香は、口いっぱいに空気を溜めて、勢い良く吹きかけた。
小さな五本のロウソクの灯が、ほぼ同時くらいに消える。
「上手、上手~」
皆の拍手に嬉しくなる澄香。
先生が部屋の電気を付け、子どもたちは、暗がりからの明るさに眩しそうに瞬きをする。
澄香よりひとつ年上の彩美が、澄香の席へと駆け寄った。
「澄香ちゃん、おめでとう」
そう言って、ピンクのリボンの掛ったプレゼントを差し出す。
澄香は、それを受け取ると、小さな椅子から立ち上がり、頭をいっぱいに下げてお辞儀をした。
「ありがとう」
そして、二人は微笑み合う。