【短編】クロスロード ~ェンジェル~アルバム~
午後



真梨子が来ると聞いた矢先から、
澄香は、
玄関で
まだかまだかと真梨子を待っている。


「電話がきてから、
まだそんなに経ってないでしょう。
まだ来ないわよ」


玄関から外を見ている澄香に声をかけながら、
峰子は、歩み寄った。


「うん…

あっ!」


玄関前の坂を上がってきた
真梨子の車を見て
声を上げた澄香。


「来たっ、

真梨子お姉ちゃーんっ」


まだ到着していない車に向かって
早くから手を振る澄香に、
峰子は、微笑んでいた。


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