【短編】クロスロード
~ェンジェル~アルバム~
第十六章 かけがえのないお母さん
日が明けて
日は流れて…
澄香は、
中学最後の夏休みとなった
七月
「あっ、
お母さん、もうすぐ誕生日だねっ」
「あらっ、そう」
そう言って、
お母さんはカレンダーを見る。
「七月だよ?
なぁに?
自分の誕生日、
忘れてたの?」
「まぁっそうね」
お母さんは微笑む。
真梨子が嫁いでいってから、
お母さんが急に老けたのを
澄香は感じた。
― 一人娘の我が子が嫁いで、
寂しいやら
ホッとした気持ちに
なったんだろうなぁ… ―
澄香は、
血の繋がった母子の間柄というものを感じ、
自分を生んだ母も
そうだろうかと、
嫉妬ではなく、
純粋に
本当の親子というものを感じていた。
日は流れて…
澄香は、
中学最後の夏休みとなった
七月
「あっ、
お母さん、もうすぐ誕生日だねっ」
「あらっ、そう」
そう言って、
お母さんはカレンダーを見る。
「七月だよ?
なぁに?
自分の誕生日、
忘れてたの?」
「まぁっそうね」
お母さんは微笑む。
真梨子が嫁いでいってから、
お母さんが急に老けたのを
澄香は感じた。
― 一人娘の我が子が嫁いで、
寂しいやら
ホッとした気持ちに
なったんだろうなぁ… ―
澄香は、
血の繋がった母子の間柄というものを感じ、
自分を生んだ母も
そうだろうかと、
嫉妬ではなく、
純粋に
本当の親子というものを感じていた。