【短編】クロスロード
~ェンジェル~アルバム~
お母さんは、静かに微笑む。
「スミちゃん」
「ん?」
「こちらへ来て」
「ん?なぁに」
澄香は、
お母さんへと歩み寄った。
お母さんが、
澄香の手を握る。
「スミちゃん、
お母さんのところへ来てくれて、
有難う。
子どもになってくれて、
有難う」
お母さんは、
澄香の手を
しっかりと握った。
「何~改まってぇ。
変なお母さん」
「変かな」
「変だよ」
澄香は、
何だかむずがゆくて
わざとに言った。
お母さんは、
静かに言う。
「スミちゃんが来てくれて、
本当に 良かった…
お父さんに先立たれて…
お父さんね、
亡くなる直前まで
私や真梨子の心配をして…
でも、
その真梨子が嫁いで、
ホッとしたやら…
何だかね…
お母さんとお父さんが二十歳と二十二歳で結婚して、
ずーっと子どもが出来なくて、
お父さんもお母さんも
欲しい欲しいって言ってたのに出来なくて、
そして、
諦めかけた47歳の時に、
真梨子を授かったの。
お父さんと出会えて、
結婚して、
そして、
真梨子が生まれて
三十五年。
お父さんと出会えて、
結婚して、
真梨子が生まれて、
スミちゃんが家族になってくれて、
そして、
真梨子は嫁いでいって
淳一さんと幸せになって…
お母さんは、
素敵な家族ができて、
とっても幸せ」
「お母さん…」
「本当に幸せでした」
「なに、
最後みたいに…
もぅ、朝御飯にするよ」
「そうね」
お母さんは、目頭熱く微笑む。
「目覚めのコーヒー入れてくる」
「うん。有難う」
澄香は、
直ぐ様部屋を出る。
「あ…
お母さんっ」
「ん?」
「お誕生日おめでとう」
「あぁ、そっか…
有難う」
「それと」
「ん?」
「私を子どもにしてくれて、有難う、
お母さん。
お母さんと出会えて良かった」
「…スミちゃん…」
涙をにじませる母に、
澄香は微笑んで、
キッチンへと行った。
「スミちゃん」
「ん?」
「こちらへ来て」
「ん?なぁに」
澄香は、
お母さんへと歩み寄った。
お母さんが、
澄香の手を握る。
「スミちゃん、
お母さんのところへ来てくれて、
有難う。
子どもになってくれて、
有難う」
お母さんは、
澄香の手を
しっかりと握った。
「何~改まってぇ。
変なお母さん」
「変かな」
「変だよ」
澄香は、
何だかむずがゆくて
わざとに言った。
お母さんは、
静かに言う。
「スミちゃんが来てくれて、
本当に 良かった…
お父さんに先立たれて…
お父さんね、
亡くなる直前まで
私や真梨子の心配をして…
でも、
その真梨子が嫁いで、
ホッとしたやら…
何だかね…
お母さんとお父さんが二十歳と二十二歳で結婚して、
ずーっと子どもが出来なくて、
お父さんもお母さんも
欲しい欲しいって言ってたのに出来なくて、
そして、
諦めかけた47歳の時に、
真梨子を授かったの。
お父さんと出会えて、
結婚して、
そして、
真梨子が生まれて
三十五年。
お父さんと出会えて、
結婚して、
真梨子が生まれて、
スミちゃんが家族になってくれて、
そして、
真梨子は嫁いでいって
淳一さんと幸せになって…
お母さんは、
素敵な家族ができて、
とっても幸せ」
「お母さん…」
「本当に幸せでした」
「なに、
最後みたいに…
もぅ、朝御飯にするよ」
「そうね」
お母さんは、目頭熱く微笑む。
「目覚めのコーヒー入れてくる」
「うん。有難う」
澄香は、
直ぐ様部屋を出る。
「あ…
お母さんっ」
「ん?」
「お誕生日おめでとう」
「あぁ、そっか…
有難う」
「それと」
「ん?」
「私を子どもにしてくれて、有難う、
お母さん。
お母さんと出会えて良かった」
「…スミちゃん…」
涙をにじませる母に、
澄香は微笑んで、
キッチンへと行った。