【短編】クロスロード
~ェンジェル~アルバム~
カンナは、
凛とした姿勢を崩さずに
近寄ってくる修斗を
じっと見据えていた。
修斗が、
カンナの前に静かに立ち止まる。
「俺のダチに何か用?」
「私のこと
知ってて言ってるの?
その勇気、褒めるわ」
「カ、カンナっ」
礼司が慌ててカンナを阻止する。
「知らねぇなぁ、あんたなんか。
ただ、
俺の大事な友達に
変なことしないでね、
お嬢ちゃん。
俺は、女だからといって容赦しないからね」
修斗の言葉に
仂哉は同感しながら、
そっとニヒルに微笑む。
「礼司~」
「は、はいっ」
「この女にちゃんと教えてやれよ」
「はいっ…すみません。
…こんなことは、
もうしませんので」
「お前も男ならさ~、
男らしく生きれよ。
喧嘩するなら男同士だろうが。
女いじめてどうする。
あほらしい」
「すみません」
修斗と仂哉が現れる前とは打って変わって、
澄香を囲んでいた礼司をはじめ男子たちは、
頭を下げながら、
大人しく小さくなっていた。
その全然違う光景に、
澄香は、
思わず笑いそうになる。
「澄香」
「っん?」
修斗に急に呼ばれて返事を詰まらせる。
「何びっくりしてんだよ」
「あ、ハハハ…」
「入学おめでとう」
「あっ、
ありがとう」
「何かあったら言えよ。
澄香のためなら
いつでも来てやるからな」
「あ、うん」
修斗は、
皆に知らしめる様に言った。
今まで、
養護施設で育ったことで何か言われたり、いじめられたりしたことがなかったので、
今日のことは予想外で澄香は驚いたが、
予期せぬ修斗の先読みに
澄香は救われた。
これからは…
社会に出たら、
今日みたいなことは、
またあるかもしれない。
澄香は、
修斗に感心しながら
自分に発見と覚悟と
改めて前向きさを思った。
凛とした姿勢を崩さずに
近寄ってくる修斗を
じっと見据えていた。
修斗が、
カンナの前に静かに立ち止まる。
「俺のダチに何か用?」
「私のこと
知ってて言ってるの?
その勇気、褒めるわ」
「カ、カンナっ」
礼司が慌ててカンナを阻止する。
「知らねぇなぁ、あんたなんか。
ただ、
俺の大事な友達に
変なことしないでね、
お嬢ちゃん。
俺は、女だからといって容赦しないからね」
修斗の言葉に
仂哉は同感しながら、
そっとニヒルに微笑む。
「礼司~」
「は、はいっ」
「この女にちゃんと教えてやれよ」
「はいっ…すみません。
…こんなことは、
もうしませんので」
「お前も男ならさ~、
男らしく生きれよ。
喧嘩するなら男同士だろうが。
女いじめてどうする。
あほらしい」
「すみません」
修斗と仂哉が現れる前とは打って変わって、
澄香を囲んでいた礼司をはじめ男子たちは、
頭を下げながら、
大人しく小さくなっていた。
その全然違う光景に、
澄香は、
思わず笑いそうになる。
「澄香」
「っん?」
修斗に急に呼ばれて返事を詰まらせる。
「何びっくりしてんだよ」
「あ、ハハハ…」
「入学おめでとう」
「あっ、
ありがとう」
「何かあったら言えよ。
澄香のためなら
いつでも来てやるからな」
「あ、うん」
修斗は、
皆に知らしめる様に言った。
今まで、
養護施設で育ったことで何か言われたり、いじめられたりしたことがなかったので、
今日のことは予想外で澄香は驚いたが、
予期せぬ修斗の先読みに
澄香は救われた。
これからは…
社会に出たら、
今日みたいなことは、
またあるかもしれない。
澄香は、
修斗に感心しながら
自分に発見と覚悟と
改めて前向きさを思った。