【短編】クロスロード
~ェンジェル~アルバム~
第二十二章 ホワイトデー
桜の季節になり…
プッ プッ
車のクラクションの音がして、
真っ赤な車が、
歩道を渡ろうする澄香の前に停まった。
思わず足を止める。
「澄香っ」
車の窓が開いて、中から声をかけられた。
「あっ、真由」
「送るよっ、乗って」
「え、いいの?」
「うんっ」
「ありがとっ」
澄香は、
真由の好意に甘えて後部座席に乗った。
助手席に真由。
運転席には、見知らぬ男の人が。
「あっ、すみません。
乗せてもらって」
「なぁにかしこまって」
「え?」
「忘れた?
うちのお兄ちゃんだよ」
「え?、あ、あぁ!
わかんなかったぁ、
お久しぶりです」
「久しぶりっ
元気だった?」
「はいっ」
車は、
眺めの良い並木通りを走ってゆく。
「澄香~」
「ん?」
「今年のバレンタインは、
誰かにチョコあげた?」
「え?あ、…いや」
「あやしい」
「な、なによっ」
「その
ごまつくトコが
らしくない。
あげたな?誰」
「え、えぇ?別にいいじゃんっ誰でも」
「おぉ!!」
兄妹同時に声をあげた。
「なっ!?」
「澄香としては、
認めたコトが進歩だわ」
「え、…そう?
てゆうかっ、あげたって言ってないしっ」
「はいはいっ。
まっ、誰かは聞かないわ、今日は」
「今日はって…」
「私っ、仂哉さんにあげたのっ」
「え!?そうなの!?」
「うん」
「え、
どうやって?」
「疑問に思うでしょ?」
「うん。
だって、真由、
仂哉さんのコト何にも知らないでしょ?
どうやって会えたの?」
「【愛の力】よっ」
「あ、…あぁ」
プッ プッ
車のクラクションの音がして、
真っ赤な車が、
歩道を渡ろうする澄香の前に停まった。
思わず足を止める。
「澄香っ」
車の窓が開いて、中から声をかけられた。
「あっ、真由」
「送るよっ、乗って」
「え、いいの?」
「うんっ」
「ありがとっ」
澄香は、
真由の好意に甘えて後部座席に乗った。
助手席に真由。
運転席には、見知らぬ男の人が。
「あっ、すみません。
乗せてもらって」
「なぁにかしこまって」
「え?」
「忘れた?
うちのお兄ちゃんだよ」
「え?、あ、あぁ!
わかんなかったぁ、
お久しぶりです」
「久しぶりっ
元気だった?」
「はいっ」
車は、
眺めの良い並木通りを走ってゆく。
「澄香~」
「ん?」
「今年のバレンタインは、
誰かにチョコあげた?」
「え?あ、…いや」
「あやしい」
「な、なによっ」
「その
ごまつくトコが
らしくない。
あげたな?誰」
「え、えぇ?別にいいじゃんっ誰でも」
「おぉ!!」
兄妹同時に声をあげた。
「なっ!?」
「澄香としては、
認めたコトが進歩だわ」
「え、…そう?
てゆうかっ、あげたって言ってないしっ」
「はいはいっ。
まっ、誰かは聞かないわ、今日は」
「今日はって…」
「私っ、仂哉さんにあげたのっ」
「え!?そうなの!?」
「うん」
「え、
どうやって?」
「疑問に思うでしょ?」
「うん。
だって、真由、
仂哉さんのコト何にも知らないでしょ?
どうやって会えたの?」
「【愛の力】よっ」
「あ、…あぁ」