迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*上*
「アイツのこと、好きでしょ?」
「えぇっ?」
思わず、叫んでしまった。
慌てて口を押さえる。
「まあまあ、照れない照れない」
悟先輩は、楽しそうに笑っている。
「窓花ちゃんわかりやすいからさぁ。鈍い俺でもピンときちゃったよ」
や……そんなに?
「アイツ、いい男だからねぇ。
しかも、自覚なしに女の子にやさしくしちゃうから」
やれやれと言うように、肩をすくめる先輩。
「惚れるのは無理もないと思うよ?でも……」
急に真面目な顔になったかと思うと、
「やめておいたほうがいいと思うよ?」