迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*上*
貸し出し当番は強制。
委員の決まり。
守らなかったら、顧問の先生からのきつーいおしおき。
……のはずなのに。
気がついたら、私は毎日図書室にいる。
そして、カウンターに座るのはいつも同じ顔ぶれ。
委員会全体の人数を考えたら、
1週間に1度どころか、1ヶ月に一度で十分なはずなのに……
いつのまにか、数人のローテーションができあがっていた。
1年生は私を含めて3人。
2年生も同じくらい。
(あの派手な副委員長さんは、あれ以来見かけてない)
そして3年生は……
「ま、こんなもんだよ」
水沢先輩は、平然と言い放った。
「これでも、残ったほうじゃない?」