迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*上*




そんなもんなの?



「だから、委員長なんてやりたくなかったんだよね……結局毎日来ることになるんだから。」



ため息まじりにぼやきつつ、となりで爆睡中の悟先輩を見る。


……忌々しそうに。


そう。あの委員会の日から1ヶ月。


いつのまにか、こんな状況になっていた。


委員会自体、学期の最初と最後以外は自由開会で、
すべては顧問の先生に委ねられているらしい。


我が図書委員会は……



「見事に、最初と最後の2回だけ」



……らしい。



「だから、余計に役員の負担が大きいってわけ。他のやつらは集まらないから。」



なるほど。


感心しつつも、私は案外嬉しかったりする。


だって……


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