迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*上*
「へぇ…」
私の発した言葉の意味をどう受け取ったのか……
一瞬、瞳を見開いたものの、航くんはすぐに悪戯な笑みを浮かべた。
そして、
「じゃあさ、寝坊したら困るから、寝ないで起きてたほうがいいかもね?」
にっこり笑って、握っていた手を引き寄せた。
「……は?」
当然の如く、航くんの腕の中へ倒れ込む格好になった私。
そのまま私をぎゅっと抱きしめて、
「大丈夫。俺もちゃんと協力するから。」
航くんは耳元で妖しく囁いた。
……って、待って!
「そういう意味じゃな…「さ、じゃあまずはお風呂、入ってきなよ。」
パッと私の身体を解放すると、クローゼットへと向かう。
「着替え、あったよね?
……ま、別になくても支障はないけど。」
「ちょっ…待っ……」
なんか、明らかに都合のいい解釈をされている気がする。
「あ、俺はもう入ったから、ゆっくりしてきていいよ?何なら、一緒にもう1回入ってもいいけど?」
「……っ!?」