迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*上*
顔を上げてちらっと窓の外を見つつ、重い身体をなんとか持ち上げて俺は立ち上がった。
保健室にでも行こう。
ここじゃ、悟がうるさくて眠れやしない。
「なに、今の意味深な発言は?
あっ…そういや、お前今日遅刻してきたよな?
朝からやたら眠そうだし……」
悟は何かに気がついたようで、にやにやといやらしい笑みを浮かべている。
……嫌な予感。
「うわーっ、やらしいなぁ。
寝不足になるほど、ふたりで何してたのかなーっ?」