空は青色、君は君色


泣いてた

何も言ってなくなかった

ずっと小さい声で
"ごめんなさい"とつぶやいてた


「海?」

腕を掴もうとした時


「ごめんなさい」


ギリギリで掴めなかった

避けられた


「ごめんなさい」


海は
震える声でそう言って
俺に背中を向けて走っていった


「おい!海!」

叫んでも 叫んでも
振り向きもしない
止まりもりない


慌てて追いかけたけど
なかなか追い付く距離じゃなかった



ごめん 海



< 23 / 33 >

この作品をシェア

pagetop