Sided-figure love
~4つの恋~
瞳は続ける。
「それで、前夜祭でコクろうと思うんだけど、協力してくれない?」
拓也は瞳が嫌いだ。それを知ってるのは愛だけ。
「別にいいけど…」
無理だと思う。愛は心の中でそう呟いた。
「あ~い~」
拓也が呼んでいる。瞳は気にくわないようだ。
瞳の目は“何であんたが”と訴えている。
学校を出ると、瞳が拓也の隣に駆け寄る。
愛はその光景をただ呆然と見ているしかなかった。