あめだま (完)

「・・・・・・・」
 
  流星と留絆先輩って、兄弟でも
  なにかが、違う。
  雰囲気?

 「どうした?」
 「え!?あ、あの、流星くんと留絆先輩って、
  なにかがちがうなぁーと思って。」
 「そう?たぶん雰囲気だよ。
  兄貴は、頭良いし高校卒業したら、
  大学いって、医者めざしてるし。」
 「・・・すごい・・・」
 「すごいよな!でも、俺には何も
  とりえないんだ。」

  うそついてるの?
  それとも、自分のことわかってないの?

 「そんな事ないよ!流星くんは
  人気者だし、運動できるし、私なんかと
  比べたらすごい人だよ!
  私憧れてるもん!」
 「マジ・・・マジうれしいわ!」

  彼は、そう言って、笑顔を見せた。
  やんちゃな所。優しい所。意地悪な所。
  彼に会って笑ったり、泣いたり。
< 14 / 46 >

この作品をシェア

pagetop