あめだま (完)

 「だから、伝えたくて・・・。   
  俺、お前が好きだから・・・。」

  こんな時に、告白されても
  うれしくない。
  本当はうれしいのに
  喜べない・・・。

 「あのさ・・・俺と一緒に沖縄に
  きてくんねぇ・・・?」

  そんなの無理だよ。
  いきなりなんて・・・無理・・・。
  
 「無理・・・だよ・・・。どうせ、
  離れちゃうのに・・・あんた
  なんかに恋しなければよかった!」

  私、最低なこと言った。
  でも、他の言葉がでてこなかった。
  絶対、怒ってる・・・。

そう思った私を、優しく抱きしめて
  くれた。
 
 「ごめんな・・・。俺の初恋はお前
  だから。絶対忘れない。」

 「わかってるよ!忘れたら
  ゆるさないからね!」

  私は、わらってごまかした。
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