あめだま (完)

 「たぶん、流星くんは、星奈を
  なぐさめるためにいれた
  んだよ。」

  私は、そのあめをなめた。

  風希からもらったあめは、甘くて、
  おいしくて、しょっぱくて・・・。

  でも流星からもらったあめは、
  すごく甘くて・・・。
  すごくおいしくて・・・。
  すごくしょっぱくて・・・。

  いままでの思い出が涙のように
  あふれてくる。

 「あと4カ月。がんばろうね!」

 「・・・うん。」

  あと4カ月がんばったら、
  会えるんだ。
  4ヶ月後、私たちは、中学3年
  になる。

  
  今より、もっと成長してるかな?

 「はやく、会いたいなぁー。」

 「そうだねぇ、流星くんはきっと
  大きくなってるよ。」

 「成長してるかな?」

 「してるって!」


  はやく会いたい。
  はやく顔がみたい。
  はやく気持ちを伝えたい。
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