あめだま (完)
中学3年生になると、笑麻先輩や
留絆先輩がいなくなっちゃうけど、
大好きなあの人が戻ってくる。
「手紙になんてかいてあったの?」
教室のドアの場所から、笑麻先輩の
声と顔が見えた。
「私に見せなさい。」
「は・・はい」
笑麻先輩は、じっくり手紙を読む。
「あはは。流星らしいな、
この手紙!」
「え?なんで笑うんですか?」
「だって、名前のあとな、あめが
書いてあるよ。」
よくみると、ちっちゃなあめが
本当に書いてあった。
これあめ?っていうくらい
ド下手な絵。
「本当ですね・・・へたくそ・・」
「あれれ?笑麻先輩、聞きました?」
「どうした?風希!」
「今、好きな人の手紙に『へたくそ』って
言いましたよ~!」
えぇ~~~~!!
そんな~~~!