あめだま (完)
私は、目がかれるまで泣いた。
流星を疑った自分がくやしくて。
「涙を流した後は、あんたの
好きなあめをなめろ!」
「うん。」
風希は私にレモン味のあめを
くれた。
そのあめを口に入れた時、私は、
昔の事を思い出した。
「…このあめ…」
「えへへ!初めての出会いあめ!
私と、出会った時も、流星くん
と出会った時もこのあめ
だったよね。」
「あ…。そうだ…出会いはこの
あめだった…。」
風希と出会った入学式。
ハンカチひろってもらって、
このあめを渡したんだ。
初めてできた友達だった…。