幼なじみの距離
「うっ...うっ...」



「お前なぁ.泣きすぎ!」



「だってぇ.あんなに想い合ってるのに..なのに..ふぇーん!」



ティッシュ片手に大泣きする私を見て.岳明は若干呆れている。



「あんなの実際にあったわけじゃねぇし」



そして.めんどくさそうにあくびをした。



「恋愛経験無さそうな岳明には分かんないよ!この胸の切なさが!」



「へぇ。そう言うお前はあんのかよ。その恋愛経験ってやつ」



岳明が意地悪そうな顔で問いてくる。



「うっ...で.でも好きな人はいるもんね!」



岳明は一瞬驚いた顔をした後.何事も無かったように「誰?」と聞いてきた。

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