この恋が終わる瞬間を
【1】それぞれのベクトル
side 密山静司
六月の光が海に反射する。
俺達が受験生になって、二ヶ月がたった。
「さやかは大学どうするの? K大に決めたの?」
さやかと向かい合わせに座った千鶴が、ふと顔を上げて聞いた。
さやかは俺の幼馴染だ。
小学校から今までずっとお隣さん、ずっと同じ学校。
同じく幼馴染のハルキと三人、今でもお互いの家を行き来するくらい仲が良い。
小さい頃から俺とハルキにくっついて回って、妹みたいに可愛いヤツなんだ。
俺達が受験生になって、二ヶ月がたった。
「さやかは大学どうするの? K大に決めたの?」
さやかと向かい合わせに座った千鶴が、ふと顔を上げて聞いた。
さやかは俺の幼馴染だ。
小学校から今までずっとお隣さん、ずっと同じ学校。
同じく幼馴染のハルキと三人、今でもお互いの家を行き来するくらい仲が良い。
小さい頃から俺とハルキにくっついて回って、妹みたいに可愛いヤツなんだ。