この恋が終わる瞬間を
「いいの? 邪魔じゃない?」

「全然。交代で問題出し合おうよ」

「さやか様ぁーありがとう!」

背の高い千鶴は、くしゃくしゃっと私の頭をなでた。

(千鶴はスタイルもいい)

(いいなぁ…)

(私チビだし)

おはよう! と明るく教室に入っていく姿を、私はそっと後ろから追いかけた。


「さやかちゃん、今日も静司君と一緒に来たんだー」

前の席の子が話しかけてくる。

千鶴と仲良くなってから、よく話しかけてくれるようになった子。


うん、と私は頷いた。

「幼馴染だからね」

「あーあ、いいなぁ…あんなにかっこいい幼馴染がいて、一緒に登校できて」

「春樹も一緒だったから…」

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