この恋が終わる瞬間を
少し沈黙した後、静司は急に明るく笑った。

「春樹にジュースおごってもらった?」

「あ、うん。ちゃんと買ってくれたよ」

「良かった」

「静司たちは? 物理、終わった?」

「…まぁ、なんとか…あとちょっとかな…」


…ごめんね、静司。

私、意地悪言った。

静司が今さやかの話したくないのわかってるのに…。


でも、こうしないと私ダメなんだ。

静司のこと好きだったから、さやかのことでこんなに悩む静司を見るのが辛いんだ。


…でも、私は春樹を好きになるって決めたから。

だから、悩む静司にも明るく励ませるように…こうやって、慣れていかなきゃいけないんだ…。

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