30年後も…

彼の町。

ーここなんだ。-

アキラの住んでいる町についた。

町はお祭りの後みたいで、にぎわっていた。

アキラの会社までは車では行けないみたいなので、2人で歩いて行く事になった。

「沙理奈、大丈夫?」

「・・・」

「おーい。」

「私やっぱり無理。」

凄く怖くなった。

私の知らないアキラ。

見たくなかった。

知りたくなかった。

「帰ろう。」

「何ゆってるの!ここまで来たんだよ?」

でもね、怖くて怖くてたまらなかった。

ーもし、家族でこのお祭りに来ていたとして、家族で居る姿見てしまったら?私どうしたらいい?-

結局、会社の場所がわからず、引き換えすことにした。

「近くのコンビにに行こうか。」

「うん。そうだよね。持って来たゼリー、コンビニの店員さんに預けておこうかな。」

「何言ってるの~。ちゃんと逢わなきゃ後悔するよ?」

どうすればいいのか、わかんなかった。

アキラはどうしたいの?

どうしてほしいの?

アキラならどうする?

もう自分で決めれなかった。

「そうだよね。私アキラにメールしてみる。」

まだ胸の鼓動が鳴り止まない。

『アキラ、10秒だけでもいいから電話ちょうだい。』

すぐにアキラから電話があった。

「アキラごめんね。」

「どうしたの?」

「今ね、アキラに逢いたくて、来ちゃった。」

「そうなの?わかった。コンビにで待ち合わせしよう。」

アキラはビックリも何もしていなかった。

ーやっぱり迷惑だったのかな。ー

もうほんとに私に対する気持ちがない。

そう確信した。

それでもアキラは逢ってくれるんだ。

コンビニ行けば顔見れるんだ。

嫌われててもいい。

逢いたいよ。

コンビニに向かった。

「もうすぐ逢えるね。」

「怖いな。」

コンビにに行く途中、偶然にもアキラの車を見かけた。

アキラも気づいてくれた。

何でだろう。

車見ただけなのに、涙が出そう。

コンビニまで体が震えていたのがわかった。

ーアキラ。-



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