30年後も…

心の中で。

車の中でかかってた音楽。


私の好きな曲。


前に好きな曲をアキラからきかれた事があった。


アキラと出会って5日目。


こんな短期間で色んな事、考えてくれてたんだ。


食事しながら色んな事話した。


「230キロもよく来てくれたね!」


「デートの打ち合わせにきたんだ。」


「これってデートじゃないの?」


「違うよ。打ち合わせ。」


「アキラってほんと面白いよね!」


アキラとの会話、雰囲気はまるで初めて会った感覚ではなく、昔から知ってるような感覚になった。


大人の男性の魅力も、いっぱいあった。


食事も終わり近所のバーに行った。


アキラは、運転なのでノンアルコール。


それでも私に付き合ってくれた。


「今日は本当にありがとう。」


「紗理奈、また会ってくれる?」


「もちろん!」


しばらく沈黙になり、目が合った。


「キスしてもいい?」


「うん。」


目を閉じ、軽くフレンチキスをした。


柔らかくて、暖かい唇。


私は急に恥ずかしくなり


「じゃあ、バイバイ。」


「”バイバイ”じゃくて、”またね”だよ。」


「そうだよね。アキラまたね。」


そうしてアキラの車が見えなくなるまで見送った。


─好きになってもいいですか?─


心の中で問いかけた。
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