忘れな草の栞




「こんな事で人は死にません!」


「だってお母さん!私の運命終わった!」


「……落ち着きなさい真梨亜」





ならば聞こう。お母さんは他人事だからそうやって悠長でいれるんでしょ?!


ああぁ…!遅刻しちゃうってば!
どうしよう!!





「おくってあげたいのは山々なんだけど、お父さんに車運転する事止められてるのよね…」


「うぅ…。遅刻とゆうレッテルが貼られる……。」




亞梨子のばか!学校言ったら覚えてろ!




「全く。今回だけよ?」



何かで頭をぺしりとたたかれた。触ってみると…。




「……三千円?」


「タクシー拾って、それでいきなさい」




なんともまぁ…。我が母ながら凄い事を考えるもんだ。
でも、三千円もいらなくないか…?

……。余りはご好意としてありがたく財布にしまっておこう。






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