夜明け前
毎日じゃなくていい。
どうしても自分が自分では居られなくなったときに、少し話ができれば・・
それで何とか、今の自分を保っていくことができるような気がした。
ユウスケは電話を切ると、リダイヤルの番号を電話帳に登録した。
どうして自分がそんな馬鹿な女子高生の遊びに付き合っているのか、よく分からなかった。まあ、嫌になったらいつでもやめればいい訳だし、何だか面白そうだと感じた。
今の、自分でも説明の付かないどうしようもないこの状況から、少しだけ自分を逃がすことができるような気がした。本音で話をすることで、自分自身の問題が見えてくるような気もしていた。相手のことはさっぱりわからない。危ない奴かもしれない。
女子高生のにおいがするが、実は、そうじゃないかもしれない。
でも、別に恋愛がらみでもないこの不思議な関係が妙に心地よく感じたのは、佳奈子の言動の中に自分自身を垣間見たせいかもしれなかった。
もちろん、自分とはだいぶ違うが、いつもひとりで疑問に思っていたことが目の前にあったような気がしてならなかった。明らかに現実逃避に近いなあと感じながら、少しだけ気持ちが華やいで感じた。
暇つぶしにはなりそうだな。
珍しく、そんな軽いノリのような気持ちだった。
「おまえ、それ、やばくないか?」
「なにが?」
たまたま家に来た従兄弟のアオキに、不思議なことがあってね・・と佳奈子のことを何気なく話したリアクションがそれだった。
「相手、未成年なんだろう?」
「まあ、よくわからないけど、多分、高校生だろうな」
「悪いこと言わないから、やめとけ」
「やめとけってなにが?」
「いや、やばいって。それ、完璧、出会い系みたいな感じだろうが」
アオキは本気でユウスケを心配しているふうだった。
どうしても自分が自分では居られなくなったときに、少し話ができれば・・
それで何とか、今の自分を保っていくことができるような気がした。
ユウスケは電話を切ると、リダイヤルの番号を電話帳に登録した。
どうして自分がそんな馬鹿な女子高生の遊びに付き合っているのか、よく分からなかった。まあ、嫌になったらいつでもやめればいい訳だし、何だか面白そうだと感じた。
今の、自分でも説明の付かないどうしようもないこの状況から、少しだけ自分を逃がすことができるような気がした。本音で話をすることで、自分自身の問題が見えてくるような気もしていた。相手のことはさっぱりわからない。危ない奴かもしれない。
女子高生のにおいがするが、実は、そうじゃないかもしれない。
でも、別に恋愛がらみでもないこの不思議な関係が妙に心地よく感じたのは、佳奈子の言動の中に自分自身を垣間見たせいかもしれなかった。
もちろん、自分とはだいぶ違うが、いつもひとりで疑問に思っていたことが目の前にあったような気がしてならなかった。明らかに現実逃避に近いなあと感じながら、少しだけ気持ちが華やいで感じた。
暇つぶしにはなりそうだな。
珍しく、そんな軽いノリのような気持ちだった。
「おまえ、それ、やばくないか?」
「なにが?」
たまたま家に来た従兄弟のアオキに、不思議なことがあってね・・と佳奈子のことを何気なく話したリアクションがそれだった。
「相手、未成年なんだろう?」
「まあ、よくわからないけど、多分、高校生だろうな」
「悪いこと言わないから、やめとけ」
「やめとけってなにが?」
「いや、やばいって。それ、完璧、出会い系みたいな感じだろうが」
アオキは本気でユウスケを心配しているふうだった。