イケメンたちと胸キュンLife☆
・・・
どうしよ・・・・。
涙腺が・・・。
緩む。
私の身体は・・・
“将さん以外"の男が触れると、
涙があふれるという体質になってしまっているようだ。
私はボロボロ涙を流すのをなんとか自分の指でふく。
次の瞬間、
「・・・なんでいきなり逃げんだよ」
背後から低い声がした。
声をだしてしまうと、ダメだ。
泣いているのがばれる。
そしてまた慶太からの声が耳にはいる。
「焦んだろうが・・・
このバカ」
いつもの私なら“あんたにバカなんて言われる筋合いない"
っとか言ってるんだろうな。
でも・・・今の私にそんな余裕は全くないんだ。
必死に涙をふきとることしか今はできない。
そしてまた慶太が私に言う。
「・・・
いきなりこんなことしてゴメン」
ちょっとその声はさっきよりも小さく、切なげだった。
「・・・」
私は何も言えなかった。
何かを言うほどの気力も、余裕も、口をひらく力も・・・
なかった。
私が黙りこくっていると彼は私をはなし、足音をたててまた階段をあがっていった。
私は唇を噛み締め、鼻を啜った。