無愛想なマリア様☆X'masミラクル☆


「―――あ、愛梨亜!!」

『えっ…!』


ちょっと怒ったような声にハッとすると、正面でサチが腕を組んでこっちを見てた。


「もぉ~全然聞いて無かったでしょ!?朝からずっとぼーっとしてるけど何かあった?」


朝から気付くと上の空になってしまってて、その間に終業式もあっという間に終わった。

で、今は目の前に雑誌を広げてるサチとまだ学校に残ってる。


『別に。で?なんだっけ?』

「だ~か~ら、明日のデートコース、どれが良いと思う!?」

『コース?だって明日ライブなんでしょ?』

「それは夜から!お昼はこん中だったらどれが良いと思う?」

サチから指差されたページを見ると“クリスマスに行きたい!デートコース特集”なんてページだった。


っていうかあたしに聞かれても…。


「あ!俺、遊園地が良いな♪」

「あんたには聞いてないのよ、安部っち!」


ひょこっと出てきた安部くんを一瞬でばっさりなサチ。



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