無愛想なマリア様☆X'masミラクル☆
「実はね…赤ちゃんが出来たみたいなの…」
ちょっと照れくさそうに言って、彼と顔を見合わせるママ。
その2人とあたしは目の前に居るのに、凄く遠く感じた。
幸せそうな2人。
これから2人の間に産まれて来る子供。
なんだかあたしだけが取り残されたような、気分になって、怒りなのか、悲しみなのか、よく分からない感情がどんどん込み上げて来る。
ガタッ!
「愛梨亜?何処行くの!?」
これ以上この場になんて居られなくて、席を立ったあたしをママが追いかけて来るたけど、振り帰らずに、家を出る。
「あっ!愛梨亜…」
外の階段を降りた所で安部くんに何故か遭遇して一瞬止まる。
「愛梨亜~!」
でも、ママが丁度階段を降りて来るのが分かって、あたしはまた走り出した。