無愛想なマリア様☆X'masミラクル☆
「ちょっとここで待っててねっ!♪」
『えっ…!ちょっと!もう…なんなのよ…』
安部くんが指さしたのは小さな公園で、半ば強引に連れて来たかと思えば、何処かへ行ってしまった。
仕方なく木製の年期の入った椅子に腰掛ける。
『っていうか寒い…』
冬なんだから当たり前だろうけど、今日は一段と寒い気がする。
その証拠かは分からないけど、公園には誰1人居ない。
いや…公園ていう所は基本的に子供の遊び場。
クリスマスの日は家族で皆出掛けるのかもしれない。
『はぁ…』
あたしはこんな日にこんな所で何をしてるんだろう。
見上げた空は相変わらず灰色の薄曇りな空。
ねぇ…パパ…。
あたしどうしたら良いと思う…?
帰って来る訳の無い答えを心の中で問う。
余計に虚しくなるだけなのに…。