*最初で最後の愛しい君へ*
「ぅおーい、席に着け!!HR始めるぞー。まずはお前達に紹介する人がi…」
「転校生だろ!?早く紹介してくれよ、聖ぃー」
「…人の言葉を遮るのは止めろ、吹雪…」
言葉を遮られた先生はどこか落ち込んでいるように見える、があえてみんなスルーしていた。
「ねー、先生ー。転校生わぁ?」
「わぁーったよ。よし、じゃあ入っていいぞ!!」
―――――――――――――ガラッ。
みんなが一斉にドアの方を向く。
無駄に注目されてる気がするけど気にしない。
黒板に背伸びをして必死に"柚木"と書く。
それを見たクラスの人は
「(((…可愛いっっ!!)))」
と思ったことは知るよしもない。
「…僕、柚木。よろしく」
「柚木の席はあの窓g…」
「柚木くん!!好きなタイプは!?」
「だから、言葉を遮るな。質問とかは後でしてやれ。柚木、席はあそこな。おーい、春風ぇー。起きろっ。吹雪、ちょ、春風おこしてくれ。」
「了解。…あーっくん♪起きてぇー。(女声)」
クラスのみんなが大爆笑している。
「(僕、シカト?)」
そのうるささで目が覚めたのか疾風が頭を上げ欠伸をしていた。
「ふぁぁぁ…うるせーよ、吹雪ぃ…んで、なんだよ」
「春、聞いてなかったのか?転校生が来て、席わかんないだろうからって春に手上げて場所教えてやろうって聖g…」
「説明してくれてサンキュー。だが、そこで俺の名前出すな、吹雪ぃっ!!」
「…チッ」