*最初で最後の愛しい君へ*
「舌打ちしたいのは俺だっての。安眠妨害しやがって…で、なんだよ。くだらなかったらねる。」
「転校生ネタ。目の前の人。」
「転校生…?…あ、柚木…!?」
「…あ、」
お互い顔を合わせて驚く。
「なんだ、お前ら知り合いなのか。じゃあ案内役は春風な。以上、HR終わりだ。」
光李はスタスタと歩いて疾風の後ろに座る。
その瞬間クラスの女子が一斉に光李のところに集まってきた。
「柚木くんどこからきたの?!!」
「私、学校案内するよ!!」
「勉強教えてあげるっ!!」
「柚木くん何が好き!?」
予想通りの質問攻めになり、聞くだけで疲れてきた。
それを察した疾風は立ち上がり
「1人ずつ、紙に質問書いて渡してやれよ。一気に質問されても迷惑だろーが。」
と言い女子の中に割り込んできた。
「「「確かに…」」」
全員納得したのか、
バラバラに散らばった。
とりあえず、疾風のおかげで光李は助かった。