the Past
そう言って僕はキミの頭をなでて…歩き出した
 
先の見えない暗闇の…まるで僕の未来みたいな道を
 
 
 
 
 
 
 
もうどれぐらい歩いたのかな…?
 
 
 
 
もう振り向いてもキミの姿はない
 
 
何を期待してるんだ…
 
 
 
 
 
もしかしたら
 
 
 
 
キミは僕を追いかけてきてくれる
 
 
 
そんなのあるわけがない
 
 
 
 
 
 
 
もう全部終わったんだ…
 
 
 
もう…我慢しなくてもいいかな?
 
 
そう考えた瞬間、僕の目から涙が溢れてきた
 
 
 
 
 
“うっ………マユ………マ……ユ…”
 
 
 
 
 
道の真ん中で倒れこんだ
 
 
 
もう立つ気力すらない…
 
 
近くを通り過ぎてく人たちが僕を見ていく
 
 
でも…周りの視線なんか全く気にもならなかった
 
 
 
 
 
そんなことよりもキミを失った悲しみの方が僕には辛かった
 
 
 
 
 
不意に思い出した誰かが言ってた言葉
 
 
 
―大切な物は失った時にこそ本当の価値を知ることができる―
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