希望
(1)
血のついたタオルと、着ていた服をゴミ袋にいれ、悟は床に座り込んだ。
悟の隣には、妻の豊子が死体となって、仰向けに転がっている。
出血している顔や腕には、タオルや衣服が巻かれており、真っ赤に染まっていた。
一息つき、悟は切断した豊子の左手を床からひろい、タオルでグルグルと巻き、これ以上部屋を汚さないよう、豊子の腹の上にのせた。
壁や床に飛び散った血を、拭き取った部分だけが、やけにきれいになっている。
悟は、
『やっぱり掃除はこまめにやらないとな。』
と、呟いた。
悟の隣には、妻の豊子が死体となって、仰向けに転がっている。
出血している顔や腕には、タオルや衣服が巻かれており、真っ赤に染まっていた。
一息つき、悟は切断した豊子の左手を床からひろい、タオルでグルグルと巻き、これ以上部屋を汚さないよう、豊子の腹の上にのせた。
壁や床に飛び散った血を、拭き取った部分だけが、やけにきれいになっている。
悟は、
『やっぱり掃除はこまめにやらないとな。』
と、呟いた。