君想~君が傍にいるだけで~
柚羅兄だけじゃない。
明希兄も来てくれたんだ…
「柚羅兄、あとはオレに任せて」
明希兄の言葉に頷くと、ぁたしを抱きかかえ、バイクへ乗せた。
「帰ろう
翔子」
「うん…」
柚羅兄の背中でたくさん泣いた。
家につくと、真っ先に、ぁたしの部屋へと連れていってくれた。
「怖かったよな…」
「いやっ
見ないで!!」
ぁたしは、必死で自分の体を隠した。
くしゃくしゃになった髪。
破けてるワンピース。
双葉にひっかかれた跡。
柚羅兄に見られるのが嫌だった。