君想~君が傍にいるだけで~


柚羅兄だけじゃない。

明希兄も来てくれたんだ…


「柚羅兄、あとはオレに任せて」
明希兄の言葉に頷くと、ぁたしを抱きかかえ、バイクへ乗せた。

「帰ろう
翔子」

「うん…」


柚羅兄の背中でたくさん泣いた。


家につくと、真っ先に、ぁたしの部屋へと連れていってくれた。

「怖かったよな…」


「いやっ
見ないで!!」

ぁたしは、必死で自分の体を隠した。

くしゃくしゃになった髪。

破けてるワンピース。

双葉にひっかかれた跡。


柚羅兄に見られるのが嫌だった。




< 54 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop