スノー*フェイク
「では今日も、そのコンビニスイーツとやらでお茶会なのですね」
『え、ええ』
…やっぱりコンビニスイーツなんて知らないよね、わかってたけど。
一緒に食べる仲間がいないから、蕪城先生はあたしを誘ったわけだし。
ちくっ
……今の、なに?
なんか黒いモヤモヤが、胸に広がったような…?
「楽しんできてくださいませ!素敵な報告、お待ちしていますわ」
『……いや、なにもないよ、ですわ』
だって、あたしと蕪城先生の間になにがあるわけでもない。
そりゃ…カッコいいな、とかは思ってるけど。
ただ、共謀してるだけ。
ただ、同じ立場なだけ。
『(深い意味なんて、ないんだから)』
自分の言葉にがっかりしてるなんて、認めたくなくて。
気付き始めているその感情に、あたしは背を向けた。
…今、気付いたって。
報われるわけが、ないんだもん。
相手は、先生だよ?
あたしは唇を噛み締めて、終わらない思考に終止符を打った。