スノー*フェイク

→じょうけんとやくそく




まさか本当の意味で、終止符を打つ日が来るなんて。



早く授業が終わることばかりを期待していたあたしが、それに到底気付けるはずもなかった。




『(今日のスイーツはなんだろ…)』




昨日のロールケーキはほんと、絶品すぎるくらい絶品だったし…。


あれを上回るコンビニスイーツは、近頃だとあまり聞いたことがない気がする。


……まぁ、蕪城先生と2人でお茶会ができるならチロルチョコがお相手でも良いんだけどね。




『(っ、いやいや!なに言ってんのあたし!?)』




すっかりショッキングピンク色に染まりきった脳は、なんでもポジティブに変換してくれた。


数学が死ぬほどできないことも……蕪城先生との逢瀬に必要な設定だったよね、とか。


あたしが数学できない所為で、蕪城先生のことをどこか特別視してたんだよね、とか。




……数学しか言うことないのか、あたし。




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