同じ孤独を感じている

彼女を見つけた時から、俺のカフェへ通う理由は変わっていった。


安らぎの時間から
安らぎの存在へ。


彼女に会いたくて、一目だけでも会いたくて。
平日の昼休みは毎日通った。


彼女がカフェの社員なのか、フリーターなのかはわからないが、必ずといっていいほど、平日の昼間は働いていた。


何回か声をかけようと思ったが、ナンパだと思われるのが嫌で、見ることしか出来ない。


でも人間は欲求の塊のようなもの。


“もっと近付きたい”


“もっと知りたい”


そんな気持ちが、俺の背中を押してくれたのは、彼女を見つけて3ヶ月経ったある日のこと。


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