この声が枯れるまで

『ごちそーさま』


そして私は夕飯を綺麗に食べ終えると、パパの書斎に向かった。



『パパ勝手にごめんねっ』
こう言言って、部屋に入った。

私が二番目に好きな場所。

パパが撮った写真がたくさん飾ってあって、賞状やトロフィーなどが飾ってある。
本棚には写真集などが並べてある。
そして私は、一番好きな写真の前に足を止めた。
それは、あの私の大好きな場所から撮った、私の街。

夕焼け色に染まった私の街の写真だ。
私はこの写真が一番好きなんだ。


『パパ…やっぱりすごいや…』



私はその写真を見て、
写真の世界に入り、書斎を後にした。

自分の部屋に戻る私。


『光輝…パパの事すごいって言ってくれた…嬉しかったな~』


やっぱり…
これは恋なのかな?


あんな第一印象最悪だったのに。
恋ってよく分かんない。私には…
まだ分からなくていい。こう考えていたら、いつの間にか眠りについていた。



──……

『また…この場所…』

私はまたこの場所に来ていた。
真っ白で何も色がなくて。
でもだんだんと色が出てくる。
この前見たときより、
色が出始めてきた。


『…不思議』


『不思議…かな?』



するとどこからか声が聞こえてきた。
私は辺りを見渡す。




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