この声が枯れるまで
恋が成長したと思っていたが、すぐに枯れてしまった。
自分でも分かる。
この恋は叶わないと。
『パパ…だめだ…叶うって思ってても…だめだよ…』
頭から離れない。
光輝の言葉の全てが。
光輝はどんな想いで私に言ったの…?
光輝には私に対する感情なんてないよね…
私は泣き疲れて、眠りについた。
…さっきまで真っ暗だった部屋に、太陽の光が入ってきて、部屋が明るくなっていた。
もう朝になっていた。
枕には、涙の痕がついていた。
『…はぁ…』
私はため息ひとつ出すと、起き上がり、洗面所へと行った。
洗面所の電気をつけ、自分の顔を鏡で見た。
『うわぁ…目腫れてる…』
昨日の涙のせいで、目が腫れていた。
『ショック…でも右目だけで良かった…』
腫れていたのは右目だけで、左目はなんとか大丈夫だった。
私は蛇口をひねり、水を出した。
冷たい水が私の顔を洗い流す。
そして私は目覚める。
やっぱり昨日の事を思い出すと、涙が出そうになるが、
私はなるべく思い出さないようにした。
だって…
また涙が流れるから…