この声が枯れるまで
『まずどこ行く?』
『百合はどこか行きたいとこある?』
修君が私の顔を見て言う。
修君の顔が見られなくて私は視線を足元へと逸らした。
『えっ…うーん…あんまり?』
『じゃあファミレス行こうぜ?』
こう修君が提案をした。それに賛成する光輝と私。
『ファミレス行こうぜ!』
『私も行きたい!』
光輝の声と私の声がハモる。
『よし、行こうぜ!』
私達は、近くのファミレスへと行った。
『何注文しよっかなぁ~』
私が楽しそうにメニューを見ていると、修君と目が合った。
修君はさっきと同じ笑顔をした。
その笑顔を見ると、なぜか照れてしまう。
『俺は~イチゴパフェ!』
光輝がメニューに載っているイチゴパフェに目を輝かせていた。
『えっ!ちょっと光輝!私もイチゴパフェにしようとしたのに!光輝はチョコにしてよ!』
『俺チョコ嫌い!百合がチョコにしろよ!』
『嫌だ!絶対嫌!』
『あはは!お前ら仲良いなぁ!ガキみてぇ』
修君は私たちを見ながら、口に手を当てて笑う。
『修、それはないぜ…』
『私、嫌だ!』
『はいはい。じゃあ頼みますよ?』
結局私達が頼んだメニューは、イチゴパフェ2つに、アイスコーヒー1つ。
修君に仲良いと言われ、少しだけ気分が上がった事、内緒にしておいても…いいよね?