この声が枯れるまで

『もっと嬉しそうにしてよ?』

『え?あ…うん、ありがとな?大事にする』


『うん…』

やっぱり占いは当たるんだ。
教室に入ってきた私のテンションは、またガタオチ。
もう上がらないとこまで下がっていった。
朝のスタートが悪いと全てが悪く感じる。
これも私だけかな?
こう思うのは。


『百合?テンション低くない?』


突然ゆかは私の顔を見て言った。


『顔に出てる?』


『思いきり。』


どうやら私は顔に出てしまうらしい。
これも悪い癖なのかな。

『はぁ~…』


『何かあったん?光輝君の事?』


『うん…』


『そか…百合告白せぇへんの?』


『出来る訳ないよ!本当に…だって彼女いるんだよ?』


『だから?』



ゆかのこの一言で言葉を詰まらせる私。
言葉が見つからないのだ。


『だからって…だから…だから!』


『いいやん、別に!うちは言うけどな!後悔したないもん。ケジメつけたいし?』


『後悔…ケジメ…』


『それにフラれるって決まった訳でもないやん?』


『うん…でも勇気がない…』


『好き!って言うだけやで?一秒かかるだけやん!怖がっててもあかんよ。前に進まれへん』


『…うん…分かった!
でも今すぐは無理だよ…』


怖いよ、やっぱり。
好きな人に思いを伝えるのが。

ゆかにこう言うと、優しく微笑んで『時間かかってもいいよ』と言ってくれた…


でも必ずいつか言いたい。
あなたに…




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