甘いシロップと香辛料
「お母さん…、帰ったよ」
あたしは少し大きめの声を出してそういった。
そうすると、リビングのほうから足音が聞こえてきた。
「咲…?おかえり!」
お母さんは頬を緩めてそういった。
そう、とびっきりの笑顔。
あたしは、手土産のお菓子をお母さんに手渡した。
そしておかあさんが薫の存在にきづいた。
「あら…、薫くん?」
「あ、はい。お久しぶりです!」
薫は、少し緊張した口調だった。
あはは…。
薫、おもしろい。