甘いシロップと香辛料
「話とは?2人そろって」
そういってお茶をのどに流し込んだお父さん。
あたしは時計に目を移し、お父さんの目をみた。
そして、告げた。
「あたし、お腹の中に赤ちゃんがいるの」
そういった瞬間、
お母さんが止まった。
お父さんは冷静な顔をしていた。
そして、しばらくして口を開いた。
「おまえは、どうしたい?」
「生みたい!」
「…。うん、おまえがそれでいいなら、ダメなんていえない」
そういって笑顔になった。
「でも、いいともいえない。」
そういってお父さんは新聞紙をたたんだ。
「薫クンは、どうしていくんだ?」